喪主や遺族が知っておきたいお葬式のマナー

故人の旅立ちを納得のいく形で見送るためには、お葬式の責任者である喪主はもちろん、遺された家族も、弔問に来てくださる方々に失礼のないよう、服装やお礼、心づけなどのマナーについて理解しておく必要があります。お葬式の服装については、喪主と遺族は本来、正喪服を着用するのが決まりです。男性はモーニング、女性は黒無地の着物に染め抜き日向紋の5つ紋が正喪服となります。家紋は関西では実家の女紋、関東では婚家の家紋が一般的です。しかし近年では、お通夜、お葬式ともに男性は略礼装のブラックスーツ、女性は洋装の正喪服である肌を露出しない黒のワンピース、スーツを着用するケースが増えています。バッグや靴、靴下やストッキングなどの小物は黒が基本です。

お葬式に来ていただいた方へお礼をすることも大切です。香典返しは本来、四十九日を過ぎてから送るものですが、近年はお葬式の受付で当日返しをすることも多くなっています。受け取った金額に関わらず同じ品物を渡すため、高額の場合には後日改めてお返しをするなどの配慮も必要になります。仏式の場合には、僧侶へのお礼が必要です。ご挨拶またはお葬式が終わったタイミングで、枕経からお葬式、初七日までの読経料、戒名料などをまとめてお布施として渡します。お布施の額は地域やお寺とのお付き合いなどによって異なるため、葬儀社などを通じて事前に確認しておくようにしましょう。僧侶に直接尋ねるのもよい方法です。お布施とは別に、送迎の費用としてお車代、通夜振る舞いや精進落としを辞退された場合には御膳料が必要になります。

霊柩車、マイクロバス、ハイヤーの運転手や、受付係、案内係などお葬式を手伝ってくれた人、火葬場の係員やスタッフに心づけを渡すことも多いです。心づけは組織ではなく個人に渡すチップのようなもので、義務ではありません。渡すかどうかや渡す範囲、相場などについては地域差があるため、事前に葬儀社と相談しておくのが確実です。

お葬式の最後に来てくださった方に挨拶をするのも喪主の大事な務めです。会葬者や生前お世話になった方へのお礼と感謝を基本に、故人にまつわるエピソードなどを話します。長すぎないこと、自分の言葉で話すことが大切です。